Eventスキーマとは?|SEO関連用語集

読み方: いべんとすきーま
目次
概要
イベント情報を構造化し、Google検索のイベントリッチリザルトに表示させるスキーマ。
詳細説明
Eventスキーマとは、Schema.orgが定義する構造化データ仕様の一つで、コンサート、セミナー、展示会、スポーツイベント、ウェビナー、フェスティバルなどのイベント情報を構造化マークアップするためのものです。イベント名(name)、開催日時(startDate/endDate)、開催場所(location)、チケット情報(offers)、主催者(organizer)、イベント画像(image)、説明(description)などのプロパティを記述することで、Google検索の「イベント」タブ、イベント検索結果のリッチリザルト、イベントカルーセル、Googleマップのイベント情報などに表示されます。これにより、イベントの可視性が劇的に向上し、参加者獲得とチケット販売の促進につながります。特にイベント主催者、チケット販売サイト、会場運営者にとって必須の実装です。
重要性
Eventスキーマが重要な理由は以下の通りです。
- Google検索での専用表示。Eventスキーマを実装すると、Google検索の「イベント」タブに優先的に表示され、イベントを探しているユーザーに直接リーチできる
- リッチリザルトによる視認性向上。検索結果に日時、場所、価格、画像が表示されるリッチスニペットが表示され、通常の検索結果より目立つ
- 集客とコンバージョンの増加。イベントページへのクリック率が向上し、チケット購入や参加申し込みの増加に直結する
- Googleマップ連携。LocationプロパティとGoogleマイビジネスを連携することで、マップ検索からもイベントが発見されやすくなる
- 競合との差別化。Eventスキーマを実装していない競合イベントよりも、検索結果で優位に立てる
具体例・実践方法
Eventスキーマの実装と最適化
- 基本的なEventスキーマ実装(対面イベント)
- オンラインイベント(ウェビナー)の実装
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Event",
"name": "オンラインSEOウェビナー",
"startDate": "2025-02-20T19:00:00+09:00",
"endDate": "2025-02-20T20:30:00+09:00",
"eventStatus": "https://schema.org/EventScheduled",
"eventAttendanceMode": "https://schema.org/OnlineEventAttendanceMode",
"location": {
"@type": "VirtualLocation",
"url": "https://zoom.us/j/123456789"
},
"organizer": {
"@type": "Organization",
"name": "SEOアカデミー",
"url": "https://example.com"
},
"offers": {
"@type": "Offer",
"price": "0",
"priceCurrency": "JPY",
"availability": "https://schema.org/InStock",
"url": "https://example.com/register"
}
}
- ハイブリッドイベントの実装
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Event",
"name": "ハイブリッドマーケティングサミット",
"startDate": "2025-04-10T13:00:00+09:00",
"endDate": "2025-04-10T17:00:00+09:00",
"eventStatus": "https://schema.org/EventScheduled",
"eventAttendanceMode": "https://schema.org/MixedEventAttendanceMode",
"location": [
{
"@type": "Place",
"name": "渋谷ヒカリエ",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"streetAddress": "渋谷2-21-1",
"addressLocality": "渋谷区",
"addressRegion": "東京都",
"postalCode": "150-8510",
"addressCountry": "JP"
}
},
{
"@type": "VirtualLocation",
"url": "https://example.com/live-stream"
}
],
"offers": [
{
"@type": "Offer",
"name": "会場参加チケット",
"price": "20000",
"priceCurrency": "JPY",
"availability": "https://schema.org/InStock"
},
{
"@type": "Offer",
"name": "オンライン参加チケット",
"price": "5000",
"priceCurrency": "JPY",
"availability": "https://schema.org/InStock"
}
]
}
- イベントステータスの管理
{
"@type": "Event",
"name": "延期されたイベント",
"eventStatus": "https://schema.org/EventPostponed",
"previousStartDate": "2025-01-15"
}
eventStatusの種類:
- `EventScheduled`: 予定通り開催
- `EventCancelled`: キャンセル
- `EventPostponed`: 延期
- `EventRescheduled`: 日程変更
- `EventMovedOnline`: オンラインに変更
- 検証とモニタリング
- リッチリザルトテストでエラー確認
- Google Search Console「拡張」→「イベント」レポートで表示状況確認
- 実際に「イベント名 + 地域」で検索し、イベントタブに表示されるか確認
関連用語
- 構造化データ
- JSON-LD
- Schema.org
- リッチリザルト
- VirtualLocation
- eventAttendanceMode
- eventStatus
- Googleイベント検索
- チケット販売
- オンラインイベント
注意点・補足
Eventスキーマの注意点は以下の通りです。
- 過去イベントのステータス更新。終了したイベントは自動的に検索結果から除外されますが、eventStatusを適切に更新することを推奨
- キャンセル・延期の即時更新。イベントがキャンセルまたは延期された場合、eventStatusを即座に更新しないとユーザーに誤情報を提供することになります
- 複数日程イベントの扱い。3日間開催のフェスティバルなどは、startDateとendDateで期間を指定するか、各日を個別のEventとして実装
- 無料イベントの価格表示。無料イベントの場合、`”price”: “0”`を明示的に設定します(priceプロパティを省略しない)
- タイムゾーンの明記。startDate/endDateには必ずタイムゾーン(+09:00など)を含めてください
最新トレンド(2025年)
2025年現在のEventスキーマに関する最新トレンドは以下の通りです。
- ハイブリッドイベントの標準化: MixedEventAttendanceModeを使った対面+オンライン同時開催の実装が主流に
- AI自動イベント抽出: Googleが自然言語処理でイベント情報を自動抽出する精度が向上し、スキーマなしでも表示されるケースが増加(ただしスキーマ実装が依然有利)
- イベントシリーズの構造化: EventSeriesタイプで定期開催イベント(毎週セミナーなど)を効率的にマークアップ
- サステナビリティ情報の追加: カーボンニュートラルイベントなど、環境配慮情報を追加プロパティで記述する動きが拡大

