TTFBとは?|SEO関連用語集

読み方: ティーティーエフビー(Time to First Byte)
目次
概要
TTFBとは、ブラウザがリクエストを送信してから、サーバーから最初の1バイトのデータを受信するまでの時間を測定するパフォーマンス指標です。
詳細説明
TTFB(Time to First Byte)とは、サーバーの応答速度を測る基本的な指標で、DNS解決時間、接続時間、サーバー処理時間、ネットワーク遅延の合計を反映します。Googleは800ミリ秒以下を「良好」、800〜1,800ミリ秒を「改善が必要」、1,800ミリ秒超を「不良」と定義しています。TTFBはCore Web Vitalsの公式指標ではありませんが、LCP(Largest Contentful Paint)やFCP(First Contentful Paint)などの他の指標に直接影響を与える重要な基礎メトリクスです。TTFBが遅いと、その後のすべてのページ読み込みプロセスが遅延し、ユーザー体験が損なわれます。サーバーインフラの品質、バックエンド処理の効率性、CDNの活用状況を反映する指標として重要視されています。
重要性
TTFBが重要な理由は以下の通りです。
- サーバーインフラとバックエンド処理の効率性を示す指標であり、Webサイトの全体的なパフォーマンスの基盤となる
- TTFBが遅いと、LCP、FCP、INPなどの他のCore Web Vitals指標にも悪影響を及ぼす
- ユーザーは「ページが重い」「読み込みが遅い」と感じ、離脱率が上昇し、コンバージョン率が低下する
- SEOの観点では、TTFBが遅いとGoogleクローラーのクロール効率が低下し、インデックス登録にも悪影響を及ぼす可能性がある
- モバイルユーザーや低速ネットワーク環境のユーザーにとって、TTFBの改善は体験向上に直結する
具体例・実践方法
TTFB改善のための実践方法
- CDNの活用
- Cloudflare、Fastly、Amazon CloudFrontなどのCDNでコンテンツをキャッシュ
- 地理的にユーザーに近いエッジサーバーから配信
- 静的コンテンツだけでなく、動的コンテンツもエッジキャッシュを活用
- サーバー処理の最適化
- データベースクエリの最適化(インデックス追加、N+1問題の解消)
- サーバーサイドキャッシュの実装(Redis、Memcachedなど)
- 不要な処理の削減とコードの効率化
- HTTP/3とQUICの採用
- 最新のHTTPプロトコルで接続時間を短縮
- 主要CDNとホスティングプロバイダーがサポート
- DNSの最適化
- ``でDNS解決を事前に実行
- 高速なDNSプロバイダー(Cloudflare DNS、Google Public DNSなど)を使用
- サーバーのスペック向上
- より高速なCPU、SSD、メモリを搭載したサーバーへの移行
- オートスケーリングでトラフィックスパイクに対応
- Edge Computingの活用
- Vercel、Netlify、Cloudflare Pagesなどのエッジプラットフォームを活用
- エッジサーバー上でサーバーサイド処理を実行
関連用語
注意点・補足
TTFB最適化における注意点は以下の通りです。
- TTFBは単独では完全なパフォーマンス指標ではなく、サーバーが速く応答してもその後のレンダリングが遅ければユーザー体験は悪化する
- 動的コンテンツ(ユーザー固有のページ、パーソナライゼーション)はキャッシュが難しく、TTFBが長くなる傾向がある
- SSR(Server-Side Rendering)を使用する場合、サーバー側の処理時間が増えるためTTFBが長くなる可能性がある
- CDNを使用していても、オリジンサーバーのTTFBが遅いと、キャッシュミス時のパフォーマンスが悪化する
- TTFBの測定値は、測定場所、ネットワーク状態、サーバー負荷によって変動するため、継続的な監視が必要
最新トレンド(2025年)
2025年現在のTTFBに関する最新トレンドは以下の通りです。
- Edge Computingの普及により、CDNのエッジサーバー上でサーバーサイド処理を実行するパターンが一般化し、Cloudflare Workers、Vercel Edge Functions、Netlify Edge Functionsなどが標準的な選択肢となっている
- HTTP/3とQUICプロトコルの普及により、接続時間の短縮が進み、特にモバイルネットワークでのTTFB改善が顕著になっている
- AI生成コンテンツのリアルタイム配信において、TTFBとストリーミングレスポンスの最適化が新たな課題として注目されている
- GoogleはTTFBを間接的なランキング要因として重視しており、特にニュースサイトや動的コンテンツサイトでの最適化が推奨されている

