canonicalタグとは?|SEO関連用語集

読み方: かのにかるたぐ

目次

概要

canonicalタグ(正規化タグ)とは、重複または類似するページが複数ある場合に、検索エンジンに対して「このページが正規版(オリジナル)です」と伝えるHTMLタグです。

詳細説明

canonicalタグは、`` という形式でHTMLの `` セクションに記述されるタグで、検索エンジンに正規URLを示すために使用されます。これにより、評価の分散を防ぎ、意図したページが検索結果に表示されるようにできます。

基本的な使い方










canonicalタグの仕組み

  1. 複数のページが同じcanonical URLを指す
  2. Googleはcanonicalタグをヒントとして扱う(絶対的な指示ではない)
  3. 他のシグナル(リダイレクト、サイトマップなど)と総合的に判断
  4. 検索結果には正規URLが表示され、評価も正規URLに集約される

自己参照canonicalタグ


利点:

  • 偶発的なパラメータ追加に対応
  • 明確なシグナルを送れる
  • ベストプラクティスとして推奨

重要性

  • SEO評価の集約: 複数URLの評価を1つのURLに集める
  • リダイレクト不要: ページは残したままSEO対策可能
  • クロール効率化: クローラーが正規ページを認識しやすい
  • 柔軟な対応: 一時的な重複やフィルタリング、ソートによる重複に対応
  • 被リンクの統合: 異なるURLへの被リンクを正規URLに集約

具体例・実践方法

基本的な実装

HTMLでの記述:


  

HTTPヘッダーでの指定(PDFなど非HTMLファイル):

Link: ; rel="canonical"

適用すべきケース

パラメータ付きURL:

正規: https://example.com/products/shoes
重複: https://example.com/products/shoes?sort=price
重複: https://example.com/products/shoes?page=2&color=red

すべての重複ページに canonical で正規URLを指定

プリントページ:

正規: https://example.com/article
印刷用: https://example.com/article/print

印刷用ページに canonical で正規版を指定

ページネーション(注意が必要):

通常は各ページが独立した価値を持つため canonical 不要
ただし、"View All" ページがある場合はそこをcanonicalに指定可能

A/Bテストページ:

オリジナル: https://example.com/product
テストバリエーション: https://example.com/product?variant=b

バリエーションにcanonicalでオリジナルを指定

正しい設定のチェックリスト

正しい使い方:

  • canonicalは絶対URL(相対URLではなく)
  • HTTPSで統一されている
  • 1ページに1つのcanonicalタグのみ
  • canonical URLは実際に存在し、アクセス可能
  • canonical URLはnoindexではない
  • 極めて類似したコンテンツを指している

間違った使い方:

  • 相対URLでの指定: ``
  • 複数のcanonicalタグ設置
  • 存在しないURLを指定
  • 全く異なるコンテンツへのcanonical
  • ページネーションの全ページを1ページ目に集約(基本的に非推奨)

確認方法

ブラウザ開発者ツール:

1. ページを開く
2. 右クリック → 検索 → ページのソースを表示
3. 内の canonical タグを確認

Screaming Frog:

クロール → Internal → HTML タブ
Canonical Link Elements (1) 列を確認

Google Search Console:

URL検査ツール → URLを入力
「Google が選択した正規 URL」を確認
ユーザー指定の canonical と一致しているか

関連用語

注意点・補足

canonicalタグの注意点は以下の通りです。

  • canonicalはヒント(hint)であり、Googleが必ず従うとは限らない
  • 301リダイレクトの方が強いシグナル(可能ならリダイレクト推奨)
  • クロスドメインcanonical(他サイトを指定)も可能だが慎重に
  • 大幅に異なるコンテンツへのcanonical設定は無視される
  • モバイルとデスクトップで別URLの場合は、アノテーション(alternate)も併用

最新トレンド(2025年)

canonicalタグの最新トレンドは以下の通りです。

  • Googleがcanonicalシグナルをより重視し、ユーザー指定を尊重する傾向
  • JavaScript生成のcanonicalタグも認識されるが、HTML内での記述が確実
  • Core Web VitalsとcanonicalURLの関係性が明確化(正規ページの速度が重要)
  • 構造化データとcanonicalの整合性がより重視される

参考リンク・引用元

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