プリフェッチとは?|SEO関連用語集

読み方: プリフェッチ(Prefetch)

目次

概要

プリフェッチとは、ユーザーが次にアクセスする可能性のあるページやリソースを事前に読み込み、ページ遷移を高速化するリソースヒント技術です。

詳細説明

プリフェッチ(Prefetch)とは、``タグを使用して、ユーザーが将来アクセスする可能性の高いページやリソースをブラウザのアイドル時間に低優先度で事前読み込みする技術です。プリロードが現在のページの重要リソースを優先的に読み込むのに対し、プリフェッチは将来のページを先読みします。ユーザーがリンクをクリックした際、既にリソースがキャッシュされているため、ページ遷移が瞬時に完了します。Next.jsのLinkコンポーネントは自動的にビューポート内のリンク先をプリフェッチし、quicklink.jsライブラリはIntersection Observer APIを活用して可視範囲のリンクを動的にプリフェッチします。2025年現在、Chrome のSpeculation Rules APIにより、より高度な条件付きプリフェッチが可能になっています。

重要性

プリフェッチが重要な理由は以下の通りです。

  • ページ遷移の体感速度向上。リンククリック後のページ表示が0.1秒未満になり、ネイティブアプリのような瞬時の遷移を実現できる
  • 直帰率の低下。ページ遷移が高速化することで、ユーザーが次のページを閲覧する確率が30〜50%向上する
  • コンバージョン率向上。Eコマースサイトでは、商品詳細ページへの遷移が高速化し、購入率が最大10%向上する
  • SPAのような体験。マルチページアプリケーションでも、シングルページアプリケーション(SPA)のようなスムーズな遷移を実現できる
  • Core Web Vitals間接改善。次ページのLCP、FIDが事前読み込みにより大幅に改善され、ユーザー満足度が向上する

具体例・実践方法

プリフェッチの実践的実装方法

  1. HTML基本実装
  • 次に遷移する可能性の高いページをプリフェッチ







  1. Next.js自動プリフェッチ
  • Linkコンポーネントが自動的にビューポート内リンクをプリフェッチ
  • `prefetch={false}`で無効化可能
import Link from 'next/link';

商品一覧  // 自動プリフェッチ
お問い合わせ  // プリフェッチ無効
  1. quicklink.jsライブラリ
  • 可視範囲のリンクを自動プリフェッチ(2KB軽量)
import quicklink from 'quicklink';
quicklink.listen();
  1. Intersection Observer API カスタム実装
  • 特定要素が見えたときにプリフェッチ
const links = document.querySelectorAll('a[data-prefetch]');
const observer = new IntersectionObserver((entries) => {
  entries.forEach(entry => {
    if (entry.isIntersecting) {
      const link = document.createElement('link');
      link.rel = 'prefetch';
      link.href = entry.target.href;
      document.head.appendChild(link);
    }
  });
});
links.forEach(link => observer.observe(link));
  1. Speculation Rules API(Chrome 108+)
  • 条件付きプリレンダリング

関連用語

  • プリロード
  • DNS-prefetch
  • Preconnect
  • Prerender
  • Speculation Rules API
  • SPA
  • Intersection Observer
  • Resource Hints
  • quicklink.js
  • ページ速度

注意点・補足

プリフェッチを使用する際の注意点は以下の通りです。

  • ユーザーが実際にアクセスしないページをプリフェッチすると、データ通信量が無駄になり、モバイルユーザーのデータプランを圧迫する
  • 過度なプリフェッチ(10ページ以上)は、ブラウザのキャッシュを圧迫し、重要リソースが追い出される可能性がある
  • プリフェッチは低優先度で実行されるが、低速回線では現在のページのパフォーマンスに影響する場合がある
  • Connection APIで接続タイプを検出し、Wi-Fi時のみプリフェッチを有効化する配慮が推奨される
  • プリフェッチしたリソースは数分後にキャッシュから削除されるため、タイミングが重要

最新トレンド(2025年)

2025年現在のプリフェッチに関する最新トレンドは以下の通りです。

  • Speculation Rules API標準化: Chrome、Edge、Operaが対応し、より細かい条件設定(URL パターン、ユーザー行動)でのプリフェッチが可能に
  • AI予測プリフェッチ: Google、Cloudflareが機械学習モデルでユーザーの次の行動を予測し、動的にプリフェッチを最適化
  • 接続タイプ自動判定: Network Information APIで4G/5G/Wi-Fiを判定し、適切な帯域幅でプリフェッチを自動調整
  • プリレンダリングの復活: Speculation Rules APIによるプリレンダリング(ページ全体の事前レンダリング)が実用化、瞬時のページ遷移を実現

参考リンク・引用元

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