セキュリティとは?|SEO関連用語集

読み方: セキュリティ(Security)

目次

概要

Webサイトをサイバー攻撃、データ漏洩、マルウェアから保護し、ユーザーと検索エンジンの信頼を維持するための対策全般。

詳細説明

Webサイトセキュリティ(Web Security)とは、サイトをサイバー攻撃、不正アクセス、データ漏洩、マルウェア感染などの脅威から保護するための包括的な対策です。HTTPS化(SSL/TLS証明書)、ファイアウォール設定、定期的なソフトウェア・プラグイン更新、SQLインジェクション対策、XSS(クロスサイトスクリプティング)対策、CSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ)対策、DDoS攻撃対策、強力なパスワードポリシー、二要素認証、定期バックアップなどが含まれます。Googleは、ハッキングされたサイトやマルウェアを含むサイトをインデックスから削除し、検索結果に「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」と警告を表示します。セキュリティ侵害はSEOランキング、トラフィック、ブランド信頼性に壊滅的な打撃を与え、復旧に数ヶ月を要することもあります。

重要性

Webサイトセキュリティが重要な理由は以下の通りです。

  • Googleのインデックス除外リスク。ハッキングやマルウェア感染が検出されると、サイト全体がインデックスから削除され、オーガニックトラフィックが完全に失われる
  • ブラウザ警告によるトラフィック損失。Google Safe Browsingがサイトを危険と判定すると、Chrome、Firefox等で「警告: 不正なサイトの可能性」と表示され、訪問者の95%以上が離脱
  • データ漏洩の法的・金銭的リスク。GDPR(EU一般データ保護規則)、個人情報保護法違反により、巨額の罰金(最大2,000万ユーロまたは全世界売上の4%)が科される
  • ブランド信頼の喪失。セキュリティ侵害が公になると、顧客の信頼が失われ、長期的なビジネス影響は計り知れない
  • SEO順位への間接的影響。セキュリティ問題により、サイトスピード低下、ユーザー体験悪化、バックリンク損失などが連鎖的に発生

具体例・実践方法

Webサイトセキュリティの実践手順

  1. HTTPS化(SSL/TLS証明書)の実装
  • Let’s Encryptで無料SSL証明書を取得し、全ページをHTTPS化
  • HSTSヘッダー設定で常時HTTPS強制
  • Mixed Content警告を排除(全リソースをHTTPS化)
  1. ソフトウェア・プラグインの定期更新
  • WordPress、Joomla、Drupal等のCMSコアを常に最新版に更新
  • プラグイン・テーマも定期的に更新(脆弱性パッチ適用)
  • 使用していないプラグインは削除(攻撃面を減らす)
   # WordPressの自動更新設定例(wp-config.php)
   define('WP_AUTO_UPDATE_CORE', true);
   add_filter('auto_update_plugin', '__return_true');
   add_filter('auto_update_theme', '__return_true');
  1. 強力なパスワードポリシーと二要素認証
  • 管理者パスワードは16文字以上、英数字+記号の組み合わせ
  • パスワード管理ツール(1Password、Bitwarden)を使用
  • Google Authenticator、Authy等で二要素認証(2FA)を必須化
  • ログイン試行回数制限(Limit Login Attempts等)
  1. ファイアウォールとマルウェアスキャン
  • WAF(Web Application Firewall): Cloudflare、Sucuri、Wordfence等
  • マルウェアスキャン: Sucuri SiteCheck、MalCare、VirusTotalで定期スキャン
  • IPブロックリスト: 悪意のあるIPアドレスからのアクセスを遮断
  1. SQLインジェクション・XSS対策
   // SQLインジェクション対策(プリペアドステートメント使用)
   $stmt = $pdo->prepare("SELECT * FROM users WHERE email = :email");
   $stmt->execute(['email' => $email]);
   
   // XSS対策(出力時のエスケープ)
   echo htmlspecialchars($user_input, ENT_QUOTES, 'UTF-8');
  1. 定期的なバックアップ
  • 毎日自動バックアップ(データベース + ファイル)
  • オフサイトストレージ保存(AWS S3、Google Cloud Storage)
  • バックアップからの復元テストを定期実施
  1. Google Search Consoleセキュリティ監視
  • 「セキュリティの問題」レポートを毎週確認
  • マルウェア、ハッキング検出時は即座に対応
  • 修正後、再審査リクエストを送信

関連用語

  • HTTPS
  • SSL証明書
  • マルウェア
  • ハッキング
  • E-E-A-T
  • Google Safe Browsing
  • WAF
  • XSS
  • SQLインジェクション
  • 二要素認証

注意点・補足

Webサイトセキュリティの注意点は以下の通りです。

  • 継続的な監視が必須。セキュリティは一度設定して終わりではなく、新しい脆弱性が日々発見されるため、継続的な監視と更新が不可欠
  • WordPressプラグインのリスク。WordPressは世界シェア43%でハッカーの主要標的。プラグインの脆弱性が最も狙われやすいため、信頼性の高いプラグインのみ使用
  • 共有ホスティングのリスク。同じサーバー上の他サイトがハッキングされると、自サイトにも影響が及ぶ可能性(専用サーバーやVPS推奨)
  • セキュリティとパフォーマンスのトレードオフ。過度なセキュリティ対策(過剰なFirewallルール、頻繁なスキャン)はサイト速度を低下させる可能性
  • セキュリティ侵害後の復旧時間。完全復旧には通常2週間〜数ヶ月を要し、その間SEOランキングとトラフィックが大幅に低下

最新トレンド(2025年)

2025年現在のWebサイトセキュリティに関する最新トレンドは以下の通りです。

  • AI駆動の脅威検出: Cloudflare Bot Management、AWS WAF v2等がAI/機械学習でリアルタイムに攻撃パターンを検出・防御
  • ゼロトラストセキュリティモデル: 「内部ネットワークも信頼しない」前提で、すべてのアクセスを検証(Cloudflare Zero Trust、Google BeyondCorp)
  • パスキー認証の普及: パスワード不要のFIDO2/WebAuthn認証が標準化され、フィッシング攻撃のリスクを完全排除
  • APIセキュリティの重要性: ヘッドレスCMS、JAMstackの普及により、API認証・レート制限・入力検証が最重要課題に

参考リンク・引用元

  1. Google – セキュリティ問題レポート
  2. Google Safe Browsing
  3. OWASP – Web Security Testing Guide
  4. Sucuri – Website Security

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