canonicalタグとは?|SEO関連用語集

読み方: かのにかるたぐ
目次
概要
canonicalタグ(正規化タグ)とは、重複または類似するページが複数ある場合に、検索エンジンに対して「このページが正規版(オリジナル)です」と伝えるHTMLタグです。
詳細説明
canonicalタグは、`` という形式でHTMLの `
` セクションに記述されるタグで、検索エンジンに正規URLを示すために使用されます。これにより、評価の分散を防ぎ、意図したページが検索結果に表示されるようにできます。基本的な使い方
canonicalタグの仕組み
- 複数のページが同じcanonical URLを指す
 - Googleはcanonicalタグをヒントとして扱う(絶対的な指示ではない)
 - 他のシグナル(リダイレクト、サイトマップなど)と総合的に判断
 - 検索結果には正規URLが表示され、評価も正規URLに集約される
 
自己参照canonicalタグ
利点:
- 偶発的なパラメータ追加に対応
 - 明確なシグナルを送れる
 - ベストプラクティスとして推奨
 
重要性
- SEO評価の集約: 複数URLの評価を1つのURLに集める
 - リダイレクト不要: ページは残したままSEO対策可能
 - クロール効率化: クローラーが正規ページを認識しやすい
 - 柔軟な対応: 一時的な重複やフィルタリング、ソートによる重複に対応
 - 被リンクの統合: 異なるURLへの被リンクを正規URLに集約
 
具体例・実践方法
基本的な実装
HTMLでの記述:
  
HTTPヘッダーでの指定(PDFなど非HTMLファイル):
Link: ; rel="canonical" 
適用すべきケース
パラメータ付きURL:
正規: https://example.com/products/shoes
重複: https://example.com/products/shoes?sort=price
重複: https://example.com/products/shoes?page=2&color=red
すべての重複ページに canonical で正規URLを指定
プリントページ:
正規: https://example.com/article
印刷用: https://example.com/article/print
印刷用ページに canonical で正規版を指定
ページネーション(注意が必要):
通常は各ページが独立した価値を持つため canonical 不要
ただし、"View All" ページがある場合はそこをcanonicalに指定可能
A/Bテストページ:
オリジナル: https://example.com/product
テストバリエーション: https://example.com/product?variant=b
バリエーションにcanonicalでオリジナルを指定
正しい設定のチェックリスト
✅ 正しい使い方:
- canonicalは絶対URL(相対URLではなく)
 - HTTPSで統一されている
 - 1ページに1つのcanonicalタグのみ
 - canonical URLは実際に存在し、アクセス可能
 - canonical URLはnoindexではない
 - 極めて類似したコンテンツを指している
 
❌ 間違った使い方:
- 相対URLでの指定: ``
 - 複数のcanonicalタグ設置
 - 存在しないURLを指定
 - 全く異なるコンテンツへのcanonical
 - ページネーションの全ページを1ページ目に集約(基本的に非推奨)
 
確認方法
ブラウザ開発者ツール:
1. ページを開く
2. 右クリック → 検索 → ページのソースを表示
3. 内の canonical タグを確認
Screaming Frog:
クロール → Internal → HTML タブ
Canonical Link Elements (1) 列を確認
Google Search Console:
URL検査ツール → URLを入力
「Google が選択した正規 URL」を確認
ユーザー指定の canonical と一致しているか
関連用語
注意点・補足
canonicalタグの注意点は以下の通りです。
- canonicalはヒント(hint)であり、Googleが必ず従うとは限らない
 - 301リダイレクトの方が強いシグナル(可能ならリダイレクト推奨)
 - クロスドメインcanonical(他サイトを指定)も可能だが慎重に
 - 大幅に異なるコンテンツへのcanonical設定は無視される
 - モバイルとデスクトップで別URLの場合は、アノテーション(alternate)も併用
 
最新トレンド(2025年)
canonicalタグの最新トレンドは以下の通りです。
- Googleがcanonicalシグナルをより重視し、ユーザー指定を尊重する傾向
 - JavaScript生成のcanonicalタグも認識されるが、HTML内での記述が確実
 - Core Web VitalsとcanonicalURLの関係性が明確化(正規ページの速度が重要)
 - 構造化データとcanonicalの整合性がより重視される
 

