CDN (Content Delivery Network)とは?|SEO関連用語集

読み方: シーディーエヌ / コンテンツデリバリーネットワーク
目次
概要
CDNとは、世界中に分散配置されたサーバーネットワークを利用して、ユーザーに最も近いサーバーからコンテンツを高速配信する仕組みです。
詳細説明
CDN(Content Delivery Network)は、静的コンテンツ(画像、CSS、JavaScript、動画など)をオリジンサーバーから複数のエッジサーバー(配信拠点)にキャッシュし、ユーザーの地理的位置に最も近いサーバーから配信することで、ページ表示速度を大幅に向上させる技術です。主要なCDNプロバイダーには、Cloudflare、Amazon CloudFront、Akamai、Fastlyなどがあります。SEOにおいては、Core Web Vitals(特にLCP)の改善、グローバルなアクセス速度の均一化、サーバー負荷の軽減、DDoS攻撃からの保護などのメリットがあります。多くのCDNは無料プランも提供しており、中小規模のサイトでも導入しやすくなっています。
重要性
CDNが重要な理由は以下の通りです。
- ページ表示速度が向上し、Core Web Vitals(LCP、INP)のスコアが改善される
- ユーザーの地理的位置に関わらず、安定した高速アクセスが可能になる
- サーバー負荷が分散され、トラフィック急増時でも安定稼働できる
- Googleのクローラーも高速にアクセスでき、クローリング効率が向上する
- セキュリティ機能(DDoS対策、WAF)により、サイトの安全性が向上する
具体例・実践方法
CDNの導入と最適化
- 主要CDNサービス
- Cloudflare: 無料プランあり、DNSとCDNが統合、DDoS対策標準装備
- Amazon CloudFront: AWS環境との統合、従量課金
- Fastly: リアルタイムパージ、エッジコンピューティング
- Akamai: 大規模エンタープライズ向け、最大のネットワーク
- CDN導入手順
- CDNプロバイダーにサインアップ
- ドメインのDNS設定を変更(CNAMEまたはNS)
- キャッシュ設定の最適化
- SSL/TLS証明書の設定
- 動作確認とパフォーマンステスト
- キャッシュ最適化
- 静的ファイル(画像、CSS、JS)は長期キャッシュ
- HTMLページは短期キャッシュまたはキャッシュなし
- キャッシュパージ(削除)のタイミング設定
- Cache-Controlヘッダーの適切な設定
- パフォーマンス測定
- Google PageSpeed Insightsでの測定
- GTmetrixでのウォーターフォール分析
- Chrome DevToolsでのネットワーク分析
- 地域別のアクセス速度テスト
- 画像配信の最適化
- WebP、AVIF形式への自動変換
- レスポンシブ画像の配信
- 遅延読み込みとの組み合わせ
関連用語
- エッジサーバー
- キャッシュ
- オリジンサーバー
- Core Web Vitals
- LCP
- TTFB
- DDoS対策
- ページ表示速度
- 画像最適化
- Cloudflare
- レイテンシ
注意点・補足
CDNを使用する際の注意点は以下の通りです。
- 動的コンテンツ(ユーザーごとに異なる情報)のキャッシュには慎重な設定が必要
- キャッシュパージのタイミングを誤ると、古い情報が表示され続ける
- 無料CDNプランでは帯域制限や機能制限がある場合がある
- DNSの変更が必要なため、設定ミスがあるとサイト全体がダウンする
- CDN経由でのアクセスログ分析には専用の設定が必要
最新トレンド(2025年)
2025年現在のCDNに関する最新トレンドは以下の通りです。
- エッジコンピューティングの普及により、CDN上で動的処理が可能に(Cloudflare Workers、Fastly Compute等)
- HTTP/3とQUICプロトコルのサポートが標準化し、さらなる高速化
- AIによる画像最適化(自動フォーマット選択、品質調整)が標準機能に
- Core Web Vitals最適化を専門とするCDN機能の拡充

