プリロードとは?|SEO関連用語集

読み方: プリロード(Preload)
目次
概要
プリロードとは、重要なリソース(フォント、CSS、画像など)を優先的に事前読み込みし、レンダリングを高速化するHTMLリソースヒント機能です。
詳細説明
プリロード(Preload)とは、``タグを使用して、ブラウザに特定リソースの優先的な早期読み込みを指示する技術です。通常、ブラウザはHTMLを解析してからリソース(CSS、JavaScript、フォント、画像)を発見しますが、プリロードは発見前にリソース取得を開始させます。特にLCP要素の画像、Webフォント、クリティカルCSSに有効で、FCP(First Contentful Paint)とLCP(Largest Contentful Paint)を0.5〜1秒短縮できます。`as`属性でリソースタイプを指定し、ブラウザが正しい優先度で取得します。フォントの場合は`crossorigin`属性が必須です。Lighthouse、PageSpeed Insightsは、LCP画像やフォントのプリロード不足を警告し、改善提案を行います。
重要性
プリロードが重要な理由は以下の通りです。
- LCP大幅改善。ヒーロー画像やメインビジュアルをプリロードすることで、LCPが0.5〜1.5秒短縮され、Core Web Vitalsスコアが向上する
 - Webフォントのちらつき防止(FOIT/FOUT回避)。Webフォントを事前読み込みし、テキストのちらつき(Flash of Invisible/Unstyled Text)を防止する
 - FCP改善。クリティカルCSSやJavaScriptのプリロードにより、初回コンテンツペイントが高速化される
 - レンダリングブロック回避。重要リソースを早期取得し、レンダリング待機時間を削減する
 - ユーザー体験向上。ページが瞬時に表示され、スムーズな閲覧体験を提供する
 
具体例・実践方法
プリロードの実践的実装方法
- Webフォントのプリロード(最重要)
 
- `crossorigin`属性必須(CORSリクエストのため)
 - WOFF2形式を優先的にプリロード
 
- LCP画像のプリロード
 
- ヒーロー画像、メインビジュアルをプリロード
 - `as=”image”`属性で画像として指定
 
- クリティカルCSSのプリロード
 
- above-the-foldレンダリングに必要なCSSを優先読み込み
 
- JavaScriptモジュールのプリロード
 
- ES Modulesの早期読み込み
 
- Next.js/Remixでの自動プリロード
 
- フレームワークが自動的に重要リソースをプリロード
 - `
`コンポーネントの`priority`プロパティでLCP画像を明示  
関連用語
- LCP
 - FCP
 - DNS-prefetch
 - Preconnect
 - Prefetch
 - Resource Hints
 - Critical Rendering Path
 - Webフォント最適化
 - FOIT
 - FOUT
 
注意点・補足
プリロードを使用する際の注意点は以下の通りです。
- 過度なプリロード(5個以上)は逆効果で、帯域幅を無駄に消費し、重要リソースの読み込みを遅延させる
 - プリロードしたリソースは3秒以内に使用しないと、Chromeがコンソールに警告を表示する
 - フォントのプリロードには`crossorigin`属性が必須で、なければプリロードが無視される
 - プリロードは``内のできるだけ早い位置に記述する(``の直後推奨)
 - 本当に重要なリソース(LCP画像、ファーストビューフォント)のみプリロードし、優先度を明確にする
 
最新トレンド(2025年)
2025年現在のプリロードに関する最新トレンドは以下の通りです。
- フレームワーク自動最適化: Next.js 15、Remix、Astroが自動的に重要リソースをプリロードし、手動設定の必要性が減少
 - 優先度ヒント(Priority Hints): `fetchpriority=”high”`属性と組み合わせ、プリロード効果をさらに強化
 - HTTP/3 Early Hintsの普及: HTTP/3の103 Early Hints ステータスコードで、HTML配信前にプリロードヒントを送信
 - AI駆動のプリロード最適化: Cloudflare、Fastlyなどのエッジプラットフォームが、ユーザー行動分析に基づき動的にプリロードを最適化
 

