Videoスキーマとは?|SEO関連用語集

読み方: びでおすきーま

目次

概要

動画コンテンツを構造化し、Google動画検索結果とリッチリザルトに表示させるスキーマ。

詳細説明

Videoスキーマ(VideoObjectスキーマ)とは、Schema.orgが定義する構造化データ仕様の一つで、動画コンテンツのメタデータを構造化マークアップするためのものです。動画タイトル(name)、説明(description)、サムネイル画像(thumbnailUrl)、アップロード日(uploadDate)、再生時間(duration)、動画URL(contentUrl/embedUrl)などのプロパティを記述することで、Google検索の「動画」タブ、検索結果のビデオリッチリザルト、キーモーメント表示、ビデオカルーセルなどに優先的に表示されます。YouTubeなどの動画プラットフォームだけでなく、自社サーバーでホスティングする動画にも有効で、適切に実装することで動画コンテンツの検索可視性が劇的に向上します。

重要性

Videoスキーマが重要な理由は以下の通りです。

  • Google動画検索での優先表示。Videoスキーマを実装すると、Google検索の「動画」タブで優先的に表示され、動画コンテンツの発見性が向上する
  • リッチリザルトによる視認性。検索結果にサムネイル、再生時間、公開日が表示され、通常のテキスト結果より目立つためCTRが向上
  • キーモーメント表示の実現。Clip markupと組み合わせることで、動画内の重要なシーンごとにタイムスタンプ付きリンクが表示され、ユーザーが目的の箇所に直接ジャンプできる
  • 自社ホスティング動画の競争力。YouTubeやVimeoに依存せず、自社サイトの動画をGoogle検索に表示させることができ、トラフィックを自サイトに誘導
  • 音声検索・動画検索の最適化。Google AssistantやYouTube検索でも、Videoスキーマの情報が活用され、適切な動画が推薦されやすくなる

具体例・実践方法

Videoスキーマの実装と最適化

  1. 基本的なVideoスキーマ実装
  1. キーモーメント(Clip Markup)の実装
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "VideoObject",
  "name": "完全SEOチュートリアル",
  "description": "SEOの全体像を解説",
  "thumbnailUrl": "https://example.com/thumbnail.jpg",
  "uploadDate": "2025-01-20",
  "duration": "PT30M15S",
  "contentUrl": "https://example.com/video.mp4",
  "hasPart": [
    {
      "@type": "Clip",
      "name": "第1章:キーワードリサーチ",
      "startOffset": 0,
      "endOffset": 120,
      "url": "https://example.com/video.mp4#t=0,120"
    },
    {
      "@type": "Clip",
      "name": "第2章:オンページSEO",
      "startOffset": 120,
      "endOffset": 480,
      "url": "https://example.com/video.mp4#t=120,480"
    },
    {
      "@type": "Clip",
      "name": "第3章:リンクビルディング",
      "startOffset": 480,
      "endOffset": 900,
      "url": "https://example.com/video.mp4#t=480,900"
    }
  ]
}
  1. ライブストリーミング動画の実装
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "VideoObject",
  "name": "ライブウェビナー:最新SEOトレンド",
  "description": "2025年のSEOトレンドをライブ解説",
  "thumbnailUrl": "https://example.com/live-thumbnail.jpg",
  "uploadDate": "2025-02-01T19:00:00+09:00",
  "publication": {
    "@type": "BroadcastEvent",
    "isLiveBroadcast": true,
    "startDate": "2025-02-01T19:00:00+09:00",
    "endDate": "2025-02-01T20:30:00+09:00"
  },
  "embedUrl": "https://example.com/live/seo-trends"
}
  1. WordPress/YouTube埋め込みでの実装
  • Yoast Video SEO: WordPress動画に自動的にVideoスキーマを追加するプラグイン
  • Schema Pro: カスタム動画フィールドを含むVideoスキーマを柔軟に設定
  • YouTube埋め込み: YouTubeはデフォルトでVideoスキーマを提供するため、追加実装は不要(ただし自サイトで再マークアップすることも可能)
  1. 検証とモニタリング
  • リッチリザルトテストでエラー確認
  • Google Search Console「拡張」→「動画」レポートでインデックス状況確認
  • 実際にGoogle動画検索で検索し、表示されるか確認

関連用語

  • 構造化データ
  • JSON-LD
  • Schema.org
  • VideoObject
  • 動画SEO
  • YouTubeSEO
  • Clip markup
  • キーモーメント
  • サムネイル
  • リッチリザルト

注意点・補足

Videoスキーマの注意点は以下の通りです。

  • サムネイル必須。thumbnailUrlは必須プロパティで、最低1200px幅の高解像度画像が推奨されます(小さい画像はエラーになる可能性)
  • 動画の実在性。ページ上に実際に動画プレーヤーが存在し、再生可能であることが必須です(動画がないページにスキーマだけ実装するとペナルティ)
  • duration形式の正確性。ISO 8601形式(PT15M33S = 15分33秒)で正確に記述する必要があります
  • YouTube埋め込みの重複。YouTubeが既にVideoスキーマを提供しているため、自サイトで再度マークアップすると重複エラーになる場合があります
  • 地域制限の明示。動画が特定地域でのみ視聴可能な場合、regionsAllowedプロパティで明示しましょう

最新トレンド(2025年)

2025年現在のVideoスキーマに関する最新トレンドは以下の通りです。

  • AI生成キーモーメント: Google AIが動画を自動分析し、重要シーンを抽出してキーモーメント表示する機能が強化(ただし手動Clip markupが依然優先)
  • ショート動画の最適化: TikTok、YouTube Shorts、Instagram Reelsなど短尺動画向けに、短いduration(PT60S以下)の動画を優遇する傾向
  • 360度動画・VR動画サポート: VideoObject with 360度メタデータの構造化が可能になり、検索結果で「360度」バッジ表示
  • 動画サマリー自動生成: Gemini AIが動画内容を自動要約し、descriptionと統合表示する機能がテスト中

参考リンク・引用元

  1. Video Structured Data – Google Search Central
  2. Schema.org – VideoObject
  3. Clip Structured Data – Google
  4. Video SEO Best Practices – Google

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