Screaming Frogとは?|SEO関連用語集

読み方: スクリーミングフロッグ(略称: SF SEO Spider)
目次
概要
Screaming Frogとは、Webサイトをクロールして技術的SEO問題を検出・分析するデスクトップアプリケーションで、SEO監査の標準ツールとして広く使用されています。
詳細説明
Screaming Frog SEO Spiderとは、検索エンジンのクローラーと同様にWebサイトをクロールし、URL、タイトルタグ、メタデータ、見出し、リンク構造、画像、リダイレクト、ステータスコードなどを収集・分析するデスクトップアプリケーションです。無料版では500URLまでクロール可能、有料版(年間259ポンド)では無制限にクロールできます。主要機能には、壊れたリンク検出、重複コンテンツ発見、リダイレクトチェーン分析、robots.txt/sitemap.xml解析、構造化データ検証、カスタム抽出(XPath/CSSセレクタ)などがあります。Google Analytics、Search Console、PageSpeed Insightsとの統合も可能で、包括的な技術SEO監査を実現します。
重要性
Screaming Frogが重要な理由は以下の通りです。
- 技術的SEO監査には不可欠なツールで、人間では発見困難な大規模サイトの問題を効率的に特定できる
- サイト移行やリニューアル時のリダイレクト設定の確認、壊れたリンクの検出、重複コンテンツの発見などに威力を発揮する
- Core Web Vitals、JavaScript レンダリング、構造化データなど、最新SEO要件に対応した監査が可能
- Google Analytics、Search Console、PageSpeed Insightsと統合し、多角的なデータ分析ができる
- カスタム抽出機能により、価格、在庫状況、特定の要素などの一括取得が可能
具体例・実践方法
Screaming Frogの実践的活用方法
- 404エラー検出
- サイト全体をクロールして壊れたリンクを一括検出
- 内部リンク、外部リンク、画像リンクの404エラーを特定
- 修正または301リダイレクト設定で対応
- 重複コンテンツ発見
- タイトルタグ、メタディスクリプション、H1タグの重複を検出
- 重複URLの特定とcanonicalタグの確認
- コンテンツハッシュによる本文の重複検出
- リダイレクトチェーン分析
- 301/302リダイレクトのチェーンを発見
- 直接リダイレクトに修正してページ速度を改善
- リダイレクトループの検出
- XMLサイトマップ生成
- クロール結果から自動的にXMLサイトマップを生成
- 優先度、更新頻度、最終更新日時を設定
- サイトマップをGoogle Search Consoleに送信
- ページ速度監査(Core Web Vitals)
- PageSpeed Insights APIと連携してCWV指標を一括取得
- LCP、INP、CLSなどの指標をURL単位で測定
- 問題のあるページを優先的に改善
- カスタム抽出
- XPathやCSSセレクタで特定の要素(価格、在庫状況、著者名など)を抽出
- データをCSVでエクスポートし、分析や一括更新に活用
- 競合サイトのコンテンツ構造分析
- 構造化データ検証
- Schema.org、JSON-LD、Microdataの検証
- エラーや警告の検出
- リッチスニペット対応状況の確認
関連用語
- クローラー
- 技術SEO
- Site Audit
- リダイレクト
- robots.txt
- sitemap.xml
- 構造化データ
- カノニカルURL
- Core Web Vitals
- JavaScript レンダリング
注意点・補足
Screaming Frogを使用する際の注意点は以下の通りです。
- 大規模サイト(10万URL以上)のクロールはメモリとCPUを大量に消費し、PCスペックによっては処理が困難
- クロール速度が速すぎるとサーバーに負荷をかける可能性があるため、適切なクロール速度設定が必要
- JavaScriptで生成されるコンテンツをクロールする場合は、レンダリング機能を有効にする必要があるが、処理時間が大幅に増加する
- 無料版は500URLまでの制限があり、中〜大規模サイトには有料版(年間259ポンド)が必要
- クロール設定を誤ると、重要でないページを大量にクロールして時間を浪費する可能性がある
最新トレンド(2025年)
2025年現在のScreaming Frogに関する最新トレンドは以下の通りです。
- AI機能を統合し、自動的なSEO問題の優先順位付け、修正提案の生成、トレンド分析機能を提供している
- JavaScript Single Page Application(SPA)のクロール精度が向上し、Next.js、React、Vue、Nuxt.jsなどのモダンフレームワークにも完全対応している
- クラウド版(Screaming Frog SEO Spider Cloud)がリリースされ、大規模サイトのスケジュール実行、自動監査、レポート自動生成が可能になった
- Core Web Vitals監査機能が強化され、PageSpeed Insights API、CrUX APIと統合し、フィールドデータとラボデータの両方を取得できる

